モネの睡蓮を見た後、
その日のホテルに向かう途中に、突然起こった。
パーンという音と共に、ストップサインが表示され、緊急音が鳴り止まない。
路肩にレンタカーを止めて、外に出てタイヤをチェックすると、
人生初、走行中にタイヤがパンクを経験した。
しかし、ここは見知らぬ森の中。行き交う車もほとんどない。
森の中なので、電話の電波が届かない。
次のリールまでは、265キロある。困ったどうしよう。
強行、パンクしたまま車を、低速で走らせると、
車のモニターに次々とメンテナンスのデンジャー表示が現れた。
森を抜け、町に出ると、道行く人が、信じられないという表情で、
車に向けて、指をさす。ワォ〜!という表情で、口を押さえる。
タイヤは、とうとう、剥がれはじめたのか、パタパタという音がする。
やっと、見つけた、ハーツという表示もあるガソリンスタンド。
出てきた女性は、ここでは、何も出来ない、不可能よ、と言い放ち、
店の中に、戻っていった。
もう少し勇気を振り絞って、走り続けると、
メンテナンス可能のガソリンスタンドを見つけた。
そこのお兄さん、車を見てすぐに状況を理解してくれて、
サイズの合うタイヤを探して、交換してくれた。
地獄で仏は、今の状況だと思い、撮った写真。