チェーンステッチで、ジーンズのすそを縫いたくて、ミシンを探していた。
そんな時、100年前のアンティークミシンに行き着いた。
そのミシンを手に入れ、説明書も無いのに、動く状態に分解掃除が出来た。
初めて見るミシンなのに、なぜか以前、使っていて知っているような、不思議な感覚
になっていた。
糸も通して、試し縫いをしようとした時、家にあるどのミシン針もサイズが合わないことが発覚、インターネットで調べると、代替え品はなく、このミシン専用の針でしか縫えないことが分かった。しばらくの間、ただのオブジェになってしまった。
それから、3年ほどたったある日、ついに、ミシン針12本を見つけた。
これは奇跡だ。それ以前もそれ以後も、見かけた事は一度もない。
20番の綿糸も染色して、チェーンステッチでジーンズのすそ縫いをした。
ストレートステッチではなく、なぜチェーンステッチなのかと言うと、
アタリ出し加工が出来て、ヴィンテージの風合いを残せることにある。
私が履いているジーンズのすそ縫いに、そんな物語りがあったことを誰も知らない。
麦わら帽子も縫えます。