18歳から22歳までの4年間、神戸にある楽器屋さんの後援で、
アマチュアのフォークサークルの運営に参加していた。
当時は、月に一度のコンサートの開催や遠足、ギーターの演奏上達のための合宿、
クリスマス演奏会、公会堂を借りての大掛かりなコンサートなども行なっていた。
毎週運営スタッフが集まり募集のチラシ作り、会場の手配、
機材の調達や運搬方法を考えたり、会員名簿の管理をして瓦版のような
新聞の発行などもしていた。オーディションを受けて、受かって、
CMソングやラジオに出演していたグループもいた。
そんな楽しく忙しい日々は長く続かず、
アマチュア運営スタッフの就職ラッシュと共に消えていった。
イメージでいうと、社会という大海原に、一人、また一人飲み込まれていって、
やがて誰もいなくなった感じがした。次の約束が何も無くなった。
そんな終わり方だった。ASKAさんの音楽を知る前の出来事であった。
今はインターネットの時代。何気に検索していたら、思い当たる当時の運営スタッフ
に行き着き、ライブハウスで素人の演奏会を企画運営していることを知り、
会いに行った。
忘れ去られたような都会の片隅のライブハウスで音楽を楽しんでいる人々の姿が
そこにあった。素人と言えども、40年の年季の入ったうまい演奏で、
しかもオリジナル曲をやっていて感動した。
10歳位先輩のダンディーな方に演奏して頂き、40年ぶりにライブハウスで歌った。
社会という大海原から生還した人達の集う場所を見てきた。